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オクルーザルベニアレストレーション(エナメル質を温存したセラミック治療)

歯医者が考えるなるべく削らない虫歯治療というのは何段階かあります。

①黒い部分はあるが、進行がエナメル質範囲内で、細菌や生活習慣の問題がなく、フッ素イオン導入などを行い、そもそも切削介入をしなくてもよい場合

②象牙質に達したものの、実質欠損が見られない虫歯に対しては樹脂を浸潤させることで、削らずに治療ができる場合 (icon治療)

③実質欠損はあるが、象牙質の裏打ちがあり、十分に強度の担保が可能な歯のエナメル質を温存した状態で削り、樹脂を詰める治療(ダイレクトボンディング)

④ダイレクトボンディングでは精密な歯の根元の立ち上がり等の形態の付与が困難な場合に行う、インレー修復

⑤虫歯の範囲が大きいが、根本のエナメル質は温存できるので、薄いセラミックを接着により乗せる治療(オクルーザルベニア)

黒いからとりあえず削って詰める、外れないように根本まで大きく削ってCADCAM冠を入れるなどを選択してしまうと歯の寿命はどんどん短くなっていきます。

なるべく削らない虫歯治療の目的は、歯の白い部分はとりあえず削らないという訳ではありません。検査からの診断のもと、一つの歯の強度が担保される形で接着修復し歯を延命するということです。

大きく根本まで削ってクラウンにしてしまえば、ラバーダム防湿もぜずとも、とりあえず付けられてしまいますが、セラミックを乗せるだけのオクルーザルベニアに関しましてはきちんとラバーダム等の接着操作を確実に行わなければ、治療が成立しません。

虫歯治療においても歯を延命させるための、様々な治療オプションがあります。

歯の修復を行ない、次に虫歯になった時はさらに大きく削ることになります。そう何回も治療を繰り返す事もできません。1本の歯を治療をする際も、良く考えて、治療法を選択をされてください。

歯は加齢と共に失う組織ではありません。適切な治療と予防管理を継続すれば生涯、歯を失うことはありません。義歯やブリッジ、インプラントの材料や技術がどんなに発達しようとも、まだまだ天然歯に勝るものはありません。

最適な予防処置、歯の延命のために、ラバーダム、顕微鏡等を使用し適正な時間を確保された治療、口腔の機能回復、審美性の改善を行う治療は自由診療となります。

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