たった1歯の修復でも


右上の2番目の歯が神経に到達するぐらいの大きな虫歯でした。
ここで、保険にて安易に神経を取り歯の強度を下げ、プラークの付きやすく再感染の起こしやすいCAD・CAM冠や銀歯にプラスチックを乗せた被せ物を被せるのと、自由診療にて神経を残し歯の強度を担保した状態でプラークが付きにくく、再感染の起こしにくいセラミックを被せるのとでは、今後の人生で歯を喪失しないと言う事を考える上でとても重要な選択となります。

ラバーダム防湿を行い虫歯を取っていきます。歯の神経が露出してきました。

一本の歯の修復でも様々なステップがあり、ラバーダムや顕微鏡など、自由診療できちんと丁寧に行うとなると毎回一回あたりの治療時間は約90〜120分程度かかります。さらに本数や内容が増えれば1人の方のために半日を使い切る場合もあります。そのため、当院では基本的に自由診療で行う為、歯科医師が治療を行うのは1日に約2~4人程度になります。
歯科治療において一番大切なのは適切な時間を確保されたかどうかです。たまに、マスコミやインターネットで患者さんが見分ける良い歯医者の条件とありますが、写真を撮るとかマイクロが有るとかよりも、『私の治療に一回の治療でどれだけの時間を私の為だけに、確保して頂けますか?』とお尋ねになって見てください、これが一番わかりやすく確実な方法だと思います。15~30分のアポイントで出来る事などたかが知れています。
保険でも写真やマイクロを覗くなどは設備さえあれば、一瞬やっている姿を見せることはできます。しかし、毎回歯医者1人のアポイントを保険の処置で1〜2時間確保する事はまず不可能でしょう。



セラミック治療の場合、型取りを元に技工士が歯を製作しますが、1歯の色を合わせるには技工士にも非常に高い技術力が求められ、長い製作時間がかかり、1日に作れるセラミックの数も非常に少ないため、同じ材料を使ったとしても高い技術料がかかります。
短時間で歯を作る安い仕事ばかりしている技工士にはまず出来ない芸当です、そもそもどのようにやっているかも想像がつがず、日常の大量の安い仕事に追われ、材料コストを下げる事ばかり考え、技術を取り入れる気力も機会も時間もないため、安売りの量産型の技工士には永遠に出来ない仕事になります。


たかが、1本の歯と考えるのか、大切な1本と考えるのかは其の方の価値観ではありますが、当院は全ての方に大切な1本だと考えて治療法、予防法のご提案を致します。
これで歯の修理は完了しました。一見元の歯に戻った様には見えますが、歯の硬組織が再生した訳ではありません、今後は適切なメンテナンスとセルフケアにて長期に歯を維持することが最終目標となります。
リスク 極端に硬いものを噛むと取れたり、かける可能性があります。
ラバーダム、顕微鏡等を使用し適正な時間を確保された治療は自由診療となります。
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